和声法の難しさ

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和声法は難しいということは大学入学前から聞いておりましたが、何が難しいのか実際に学習してみて感じたこと、さらにはそれを勘案し、どのように学習を進めたかについてお話したいと思います。
学習を進める上でご参考になれば幸いです。

規則が細かい上に例外が多い

難しいと感じる真因は、ルールが事細かに決められている上に例外が多く、そのあたりで混乱を招く点ほぼこの一点に集約されているというのが、率直な感想です。

前回(和声法を学ぶ利点)でも述べたように、和声法は、心地よい響きになる音楽を解析して、それをルール化したものなのですが、完璧にはルール化されておりません。

そもそも、心地よい響きという感覚的なモノ、人によって異なるモノをルールに当てはめるという考え方自体に無理があるので、完璧になろうはずがないと思います。
(とは言え、大方は当てはまっているので、ルール化する意味は十分にあったとも思ってます。)

ですので、通常なら禁則進行になるものがこの場合はOKです、みたいなものがちょこちょこ出てくるんですよね(゚Д゚;)

クラシックの名曲と言われているものの中にも和声のルールに則っていない(禁則進行をあえて使っている)モノが散見されるのがその証拠とも思います。
さる和声法の解説書には、『和声の規則に乗っていないところが、作曲家が特に工夫したポイントである可能性が高いので注目して聴いてください。』という記述があるほどです。

おまけに、そういった例外が、人によって判断が異なるので、さらに混乱が助長しされるという図式になってます。
ある教科書だとOKだけど、別の教科書だと×みたいな・・・・(^-^;

スクーリングの解説でもこんなケースがありました。

増四度進行は禁則進行と教わるのですが、ある例題の説明で、内声で増四度進行している模範解答が示され、それがなぜOKなのかの説明がなされていなかったので、質問したところ、『この場合には(響きの悪さが)さほど気にならないからまあ許されると思います。』みたいな説明でした。

いやいやいや、感覚で判断されてもねえ・・・・(-_-;)

って言うのが正直なトコロでした。

クラシック音楽を聴き込むとそのあたりの響きの良し悪しがわかるようになると複数の教官がおっしゃってましたが、初学者かつポピュラー音楽しかやっていないような私の様な人間には、正直その違いがわかりませんし、その違いが判るようになるまでクラシック音楽を聴き込む必要性も時間もないと思っています、申し訳ないですけど・・・・・(^-^;

学習する上での心構え

とは言え、どうせやるなら単位を取得したいとも思っていたので、上述の状況を勘案し、以下のような心構えで学習を進めました。

ルールが完璧ではないことを念頭に置く

完璧ではないということを念頭に置きつつ、ルールに則っていない部分は例外ではないか疑いを持って調べ、整理しながら学習を進めるようしました。

響きでは判断できないので、譜面上の音符の動きからルールに当てはまるか否か、正直パズルを解くような感覚で整理して行きました。
本当は響きで判断できるようになるといいのでしょうけど・・・・(以下省略(笑))

ちなみに、大学のWeb教材やスクーリングだけの学習では、そういった例外事項がほぼほぼ省かれて説明されているので、それだけでは単位取得は厳しいというのが率直な感想です。

よって、様々な解説本やネット上の解説ページなども参考にしつつ、自分なりのやり方で整理した方が良いと思います。
また、解説書によってわかりやすかったり、そうでなかったりするので、様々な解説本やネット上の解説ページを眺めてみることをおススメします。

私は、いわゆる芸大和声の赤本(和声 理論と実習Ⅰ:音楽之友社)をベースに、大学のWeb教材を横目に見つつ、いくつかの解説本やネットの解説ページも参考にしながら、学習を進めました。

大学は自ら学ぶトコロと肝に銘じる。

上述したように大学のカリキュラムだけでは単位取得は難しいというのが実情です。
ですので、自ら情報を集めて能動的に学習する必要があることを肝に銘じておく必要があると思います。

このような状況なので、それに対して不満を持ち、文句を言っている方がちょくちょく見受けられます。
特に、大学というモノに初めて入学した人は、そう言いたくなる気持ちもよ~くわかります。

が、それはちょっと違うかなあとも思っています。

そもそも、大学は、義務教育ではありません。
自身が選んで進学してきたわけですから、自ら学びに行かないといけない場所でもあると思います。

大学側から与えられるリソースを上手く利用し、そしてそれを足掛かりとして、自身に必要と思う知識を自ら吸収しにゆく姿勢および手法を学ぶことも大学の存在意義のひとつであると思います。

他の科目の課題レポートでも、参考文献を必ず求められるのは、テキストだけじゃなく、世の中にあるそのテーマに関する他の情報をも自ら集め、それらを基に勉強しその成果をレポートに書いて欲しい、それが大学生の勉強の仕方である、という意図があるからだと思います。

ですので、カリキュラム云々に文句を付けたとしても、(大学はそういうトコロであると考えている)大学側の今の姿勢は変わらないでしょうし、腹を立てたり文句を言っている時間やエネルギーがもったいないです。

よって、自ら情報を取りに行く意識で学習を進めた方が早道ですし、自分のためにもなります。
実際、前回の和声法を学ぶ利点でお話しした利点も、大学のWeb教材やスクーリングで得られたものより、自ら調査して得たモノの方が多かったのですから。

皆さんの健闘を祈ります(一人一)

ということで本日はこれにて。
最後までご覧いただきありがとうございました。

それではまた。

MASA

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