前回の二足のわらじのススメ前編~生業と音楽活動の両立~の続きです。
今回は、『(生業(なりわい)と音楽活動の)二足のわらじ』を履くことよる利点(音楽性への影響、生業の仕事に与える影響、等々)について、自身の経験や友人知人の例を基にお話ししようと思います。
なお、本ブログの内容は自身の想いを音楽で表現することにより、表現欲を満たすと同時に、その活動が他者の喜びに繋がれば、との想いでシンガーソングライターとしての音楽活動を企業の正社員と両立させてきた人間の経験に基づくものです。
また、あくまでもひとつの見方であり、それがすべてではないことは私自身も承知しておりますゆえ、その点もご了承いただきたくお願いします。
利点① 印象に残る楽曲創作
人々の印象に残る楽曲とするためには次のような構造を取ることがひとつの解であると考えています。
※なお、この解は、大阪芸術大学通信教育部音楽学科音楽制作特論(単位取得済)の講義内容と自身の経験知から導き出したもので、単位取得のための最終課題レポートにも記載した内容となります。
そして、世の中には企業等の正社員として働く人生を送る人が未だに大多数(2021年現在、正規雇用比率は63.3%:厚生労働省データ)です。
また、自身の経験に裏打ちされた歌詞や曲には説得力が自ずと宿ります。
ゆえに、そのような人生を送ることにより、大多数の人が持つ「普遍性のあるモノゴト(既知の情報)」を自身の経験として捉えることができ、それを違った切り口で楽曲に描くことにより、より多くの人の印象に残る楽曲の創作が可能になると考えます。
利点② 音楽への集中
正規雇用になると経済的な安定およびそれに付随する精神的安定感が得られることはもとより、社会保険優遇(健康保険、年金保険の掛金半分会社持ち、高額医療費制度の上限が低い、扶養者が増えても掛金変わらない等々)および社会的な信用(賃貸住宅借りやすい、ローンが組める、クレジットカードを持てる等々)も得られ、将来の不安もある程度払拭できます。
さらに『いつまで夢追ってるの?!』『真面目に働いたらどうや!』などなど外野からの雑音もシャットアウトできるので、結局のところ余計なことに気を回さずに音楽活動に集中できるのです。
利点③ 一石三鳥
企業に勤めていると、いやでも社会の矛盾や納得できないことに遭遇します。
そんな時、それをネタに曲が出来ると思うと、それがプラスの出来事に昇華でき、精神衛生上大変よろしいのですよ( ´艸`)
さらに、そういった部分を歌に込めれば、共感されやすい曲もできるのです。
そして、心が保てるとそれが生業にも好影響をもたらすゆえ一石三鳥と捉えております。
利点④ 作品クオリティの向上
印象に残る作品とするためには、クールアイで客観的に作品を見ることが不可欠ですが、人間は主観的な認知バイアスが掛かりやすい生き物なので、それが中々難しいのが実情でしょう。
一方、フルタイムで音楽以外の業務に就いていると、否が応でも音楽から離れる時間があるので、それが適度な冷却期間となり、結果として作品をクールアイで見ることが容易となるのです。
また、業務時間中もどこか無意識下で思考を回し熟成しているようであり、煮詰まっている状況打開のアイディアがふと浮かぶという経験も何度もしています。
創作活動は往々にして従事している時間が長ければ良いわけではないと考えています。
利点⑤ 二つの居場所
会社と音楽の二つの居場所を持っている安心感は大きいと感じています。
二足のわらじのススメ前編~生業と音楽活動の両立~の回でもお話しました『マズローの欲求5段階説』にも、所属の欲求を満たすことが創作的な活動に重要であると示されていますよね。
どちらかでイヤなことや悔しいことがあってももう一方で癒したり、挽回したりする気持ちになれるし、またいざとなったらやめればよいという覚悟もでき、会社でも音楽でも自分の思うように行動でき、また思い切った行動に出ることも躊躇なくできるようになりました。
利点⑥ プロの技術利用
アレンジャー、演奏家、レコーディングエンジニア等々、個人活動している人でもお金を払えば自身の作品制作に携わってくださるプロの方々は多数存在しており、ネット検索すればいくらでも見つけることができます。
生活基盤が整い、経済的な余裕ができれば、そういった方々の技術を利用することが可能となり、作品のクオリティをさらに向上させることができるのです。
実際、私も2枚のアルバム制作にプロの方々の力を使わせていただきました。
その結果、私一人では到底出すことができないレベルの高いクオリティのアルバムができたと実感しています。
補足:楽器を奏でる効能
倍音成分を含む音を聴くとアルファ波の脳波が出てリラックス効果が得られると言われており、様々な問題がはびこる、心が疲れやすい現代において、豊かな倍音成分を含むアコースティックギターやピアノなどのその音色は、心の癒しとなり、そういった楽器を日々奏でるだけでも生活を豊かにするものであると考えております。
おわりに
さて、いかがだったでしょうか?
繰り返しになりますが、あくまでも私個人の経験および知人友人からのお話しに基づく私見であり、人によりいろいろと感じ方が異なるかと思います。
いろいろお話ししてきましたが、伝えたかったのは、
『プロになるだけが音楽活動を続ける唯一の道ではないんですよ。
他にもいろいろとやり方があるんですよ。』
ってことなのです。
もう少し視野を広げてもいいじゃないの?という、おっちゃんのおせっかいなメッセージであり、その視野を広げる一助にしていただければとの想いで前後編に渡って長々と語らせていただきました
ゆえ、その辺をご理解いただければと思います。
さらに、異論も受け付けませんので悪しからず(笑)
今後の音楽活動継続の一助になれば幸いです。
ということで、本日はこの辺で。
最後までご覧いただきありがとうございました。
MASA
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