譜面を見ると、楽譜の頭に♯や♭(変化記号)が付いていますよね。
これを調号と言います。
これ何のためについているかご存じでしょうか?
譜面を見ながら演奏することが主なピアノや吹奏楽などをやられていた方にとっては、『何を今さら、そんなの常識!』なお話かと思います。
ところが、ポピュラー音楽で、特にギター演奏から入った人は、これを気にしていない方も多いのではないでしょうか?
コード譜かTAB譜があれば演奏には困ることがないのでね・・・・
何を隠そう、私もそのひとりでした(;^_^A
実は調号を見れば、その曲の調(Key)がわかるのです。
何せ、調号:Key signatureと名前が付いているぐらいですから・・・・( ´艸`)
曲の調(Key)がわからないと、コード進行の分析をしたり、既存のメロディラインにコード付けする時などなど、ちょっと困る場面が多々あるかと思います。
もちろん、メロディラインを分析することでも調の判定は可能ですが、せっかく譜面にその情報が載っているのにそれを使わない手はないですよね。
そこで、今回は調号についてのお話しをしたいと思います。
なぜ調号があるのか?
これはその調におけるスケールを考えてみると理解しやすいと思います。
その調におけるメロディラインに制限なく自由に使えるのはスケール上の音のみです。
(初めての作曲はスリーコードからの回参照)
つまり、その調の楽曲には、スケール上の音が頻繁に出てくる可能性があるということ。
スケール上の音には、調によって♯や♭が付いている音が出てきます。
この時、頻繁に出てくるF♯とかB♭に♯や♭をいちいち付けておくと、譜面が見づらいですよね。
というわけで、譜面上に音が出てくる度に♯や♭をいちいち付けるのではなくて、その音には♯や♭が常に付きますというお約束の基、譜面先頭に調号が記載されているのです。
すなわち、スケール上のどの音に♯や♭が付くかは調によって決まるので、調号をみればその曲の調がわかるということにもなるわけです。
調号から調の判定方法
スケール上のどの音に♯や♭が付くがわかれば、あとはメジャースケールの全全半全全全半の間隔、あるいはマイナースケールの全半全全半全全の間隔で音が並ぶようになるには、どの音をスタート(主音)とすればいいかをパズルを解くように考えれば、そこから調を判定することも可能です。
(スケールとダイアトニック・コードの回参照)
が、それって面倒くさいですよね?
そこで、調号からその調を知る簡単な方法をお話しします。
まず、メジャー(長調)の場合には、次の二つのやり方で、ほぼ一発で判定できます。
調号がシャープの場合
①1番右の♯が付いている音の半音上の音が、主音になります。
②1番右の♯が付いている音をシとしたときのドの音が主音(シャープのシからと覚える。)
調号がフラットの場合
①右から2番目の♭が付いている音が主音。
なお、この方法では、♭が1個しかない時は判定できないので、その時は主音がFと丸暗記。
(ちなみに、Key=Fの時は、Bに♭が1個。)
②1番右のフラットが付いている音を、ファとしたときのドの音が主音。(ファラットのファからと覚える。)
そして、同じ調号のメジャー(長調)とマイナー(短調)の関係は、メジャー(長調)の主音の短3度(全音1.5個分)下がマイナー(短調)の主音となります。
ここまでのやり方で、調号から主音をほぼ一発で判定できるようになります。
が・・・・
それがメジャー(長調)なのかマイナー(短調)なのかの判定は、残念ながらこれといった決め手はありません。
とは言え、主音さえわかってしまえば、あとはメジャーorマイナーの二択なので、
・曲調が明るいか暗いか
・曲はじめや終わりのコードがメジャーなのかマイナーなのか
・コード進行でどちらのダイアトニックコードに当てはめた方がしっくりくるか
等々から総合的に判定するという感じでご対応いただければと思います。
今後の音楽活動のご参考になれば幸いです。
ということで本日はこの辺で。
最後までご覧いただきありがとうございました。
MASA
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