小さな小さな僕の家

東京山の手の住宅街
細い路地ばかりの街並みの中

築50年を過ぎたどこにでもありそうな
木造平屋の小さな家

仕事一筋まじめなおやじと
明るくてちょっと天然なおふくろと

二人を労わるイケメン好きの姉貴と
妄想と野球に明け暮れる僕と

テレビとコタツしか置いていない
殺風景な小さな居間だったけど

いつでもみんなで肩寄せ合い
どうでもいい話で笑い合ってた

裕福というにはほど遠く
さりとて希望がないわけでもなく

平々凡々としてるけど
穏やかに流れて行く時間

それがどんなに幸せなことか
大人になって初めてわかった

小さな小さな家だから
それぞれの個室なんてあるわけもなく

ほんのちょっとだけ大きな部屋で
寄り添うように川の字で眠った

四六時中顔合わせてるもんだから
そりゃくだらない理由でケンカもしたけれど

険悪な雰囲気はいつもウヤムヤで
いつの間にかテレビで大笑い

文句言ったり愚痴を言ったり
叱られたり励まされたり

うざいなあって思うこともあったけど
それが愛されていたってことなんだね

裕福というにはほど遠く
足りないモノは知恵で補い

平々凡々としてるけど
静かに流れて行く時間

それがどんなに尊いモノか
大人になって初めてわかった

人生を生きているのだから
そりゃ哀しみや苦しみも
たくさんあっただろう

だけどおやじたちは
それをおくびにも出さず

あのあったかい家の空気を
創ってくれていたんだ

裕福というにはほど遠く
さりとて希望がないわけでもなく

平々凡々としてるけど
穏やかに流れて行く時間

それがどんなに幸せなことか
大人になって初めてわかった

小さな小さな古い家だったけど
かけがえのない心のふるさと

僕を育ててくれたふるさと

Words & Music by MASA
Arranged by Bronze Works

※2nd Album『僕らがいた夏』収録曲
音源ダウンロード:レコチョク(『僕らがいた夏』/MASA)

Copyright © 2013 MASA

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